令和4年12月所信表明内容 (令和4年第7回定例議会)

更新日:2023年03月27日

 この度の町長選挙におきましては、町民の皆様をはじめ各方面から力強いご支援と心温まるご厚情をいただき、五度無投票当選の栄に浴し、再び町政執行の重責を担わせていただくことになりました。
 議会開会にあたりまして、5期目の調整執行に対する所信を表明し、議員各位のご支援と率直なご指摘、ご意見をいただければ幸いに存じます。
 さて、4期16年を振り返りますと、津別スキー場の閉鎖という重い課題に始まり、この間、特に人口減少社会に対応するため、様々な施策を進めてきたところであります。
 羅太氏が就任しました平成18年度末の人口は6,182人、高齢化率は35.04%でしたが、令和3年度末においては、人口4,276人、高齢化率45.42%となり、この間、人口は1,906人減少し、高齢化率は10.38%上昇しました。
 人口が減少すると様々な問題が生じます。空き家の増加、高齢の一人暮らし世帯の増加、医療の維持、労働力不足、買い物環境の減少、公共交通の維持、高校の存続、公共施設の老朽化、税収の減少など数多くの課題が生じることから、これらを一つひとつ克服していかなければなりません。
 その克服の基本となるものは、町民の皆様の手によって策定された、令和2年度を始期とする「津別町第6次総合計画」であり、この計画を確実に実行に移していくことが私に課せられた責務であると考えております。
 ここで、これからの4年の中で、具体的に進めて参りたいと考えております施策について、幾つか申し述べさせていただきます。
 一つ目は「町の憲法」とも言われる「まちづくり基本条例」の制定であります。長く町政を執行させていただきながら感じたことは、住民と行政の関係性、住民同士の関係性をやはりきちんと明文化すべきではないかと考えるようになり、条例を検討する過程を通じて将来の地域像や自治体のあり方について住民と行政が考える機会を持ち、それぞれの役割や責務を明確にしていきたいと考えております。これに議会基本条例づくりとも連動させていただければ、なお幸いに思うところであります。
 ふたつ目は、現在、「津別町複合庁舎建設等まちなか再生基本計画」に基づき進めています、中心市街地をコンパクトで魅力あるものにするまちづくりの推進であります。令和4年度にコミュニティーゾーン内の「大通棟」が完成しますが、町民の皆様の喜ぶ顔を思い浮かべながら、引き続き第2棟となる「幸町棟」の整備を進めて参ります。
 3つ目は、町民の健康にとって必要不可欠な医療の確保であります。町内唯一の医療機関である津別病院への支援を引き続き行って参りますが、病院の老朽化に伴う新築の支援につきましても、すでに設置の「病院施設整備資金」への積み立てを継続するとともに、丸玉木材株式会社および津別病院と将来の医療体制の有高を含め協議を進めて参ります。
 4つ目は、高齢化社会に欠くことのできない特別養護老人ホームについて、いちいの園を経営移譲した恵和福祉会が、施設の老朽化に伴い新築を計画していますことから、これに対する助成について検討を進めて参ります。
 五つ目は、人口を確保するためにはさらなる住環境の整備が必要であるとの認識から、建設資材高騰の折、町内建設業協会等からの要望も踏まえ、住宅新築奨励事業、住宅改修奨励事業、中古住宅購入奨励事業の補助内容の見直しのほか、市街地内の町有地を住宅建設用地として販売することなども進めて参ります。
 六つ目は、本町の基幹産業である農業について、生産手段としてのスマート農業の推進に対する支援や新規就農者に対する支援とともに、近年再び増加傾向にあるエゾシカの食害に対し、鹿柵の補強・更新に向けJAとも十分協議して支援を行って参ります。
 七つ目は、外国人を含めた観光客から津別町注目されるよう、津別峠周辺を中心に阿寒摩周国立公園に編集する取組を進め、観光の更なる振興を図って参ります。
 この他、森林環境譲与税を活用した林業林産業への支援、障がい者の働く場の拡大、給食センター改築による安定した給食の提供と学校給食の一部無償化、子育て支援、子どもの遊び場の整備、ふるさと納税返礼品の強化、自主防災組織や自治会と連携した災害対策の強化、デジタル化・キャッシュレス化に向けた取組のほか、数多くの課題につきましても積極的に取り組んで参ります。
 津別町は3年前に開町100年を迎えました、いま、町の様子が大きく変わろうとしています。もっと言えば、時代に即した町に変えようと大掛かりな取組を進めているところです。これには多くの資金を必要とすることから、将来に不安を感じる町民の方がおられることも承知しておりますが、平成20年度から着々と未来のために蓄えてきた基金と補助金などを有効に活用し、議員各位はもとより町民の皆様とともに未来づくりを進めて参りたいと考えております。
 何もしなければ津別町の未来は先細ばっていくばかりです。時代を担う若者たちの動きも活発になり、移住された方たちもまちづくりに積極的に参加されています。悲観論に浸りきった社会からは元気が失われていきます。悲観的な予測は案外と外れるものです。なぜなら、人間には前へ進もうと英知を働かせ、課題を克服していく能力があるからです。山積する課題に戸惑うことなく、むしろこれを伸びしろとして元気よく前に進みたいと考えております。
 結びに、今後ともまちづくりに情熱をもち、町民の皆様と相互理解を深め、職員と一丸となってまちづくりに全力をあげていく所存でありますので、議員各位におかれましては、重ねてご指導ご鞭撻いただきますよう、心よりお願い申し上げ所信表明といたします。

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