チミケップ周辺の樹木
ミケップ湖一帯は、約2,000ヘクタールの風致地区に指定され、行政の保護の網がかぶされており、森林浴ための散策コースも整備され、バードウオッチヤーの間では野鳥の宝庫として知られています。
自然のまま保存された数少ない天然林で針葉樹や広葉樹が混交し、その周囲の森林のもつ植物や野獣類の多様性は自然に恵まれた北海道の中でも貴重な場所となっています。
「エゾマツ」
アカエゾマツとともにエゾマツの総称で「北海道の木」に指定されている常緑樹。高さ30~40メートル、太さは1.5メートル位になる。山地の斜面や沢すじに生え、トドマツや広葉樹と混交する。葉は扁平な線形で裏には気孔線がある。雄花は楕円形の紅色で黄色の花粉を出し、雌花は円柱形で色は紅紫色。開花は5~6月である。主に建築材、楽器材、パルプ材として利用する。
「イチイ」
北海道の代表的な緑化樹で、高さは10メートル~15メートルになり、低木状になるものもしばしば見られる。線型で長さ1.5メートル~3センチメートルの葉を螺旋状に付ける。雌雄異株で雄花は淡緑色~淡緑褐色で長さ2.5ミリメートルの花を付ける。4~5月に開花し、果実は9~10月に仮種皮が赤く熟する。公園、庭木、生垣などに植えられるほか、床材、彫刻、家具などにも使われる。
「カラマツ」
道内で広く造林されている落葉樹で、高さ30メートル程になる。長さ2~4センチメートルの線形の葉を付け、秋には黄葉する。雄花は黄色の卵形で、雌花は淡紅色で短枝に直立あるいは横向きに付く。4~5月に開花する。球果は長さ2~3.5センチメートルの広卵形で、初め帯白色でのちに黄褐色になり、9~10月に成熟する。公園林、防風林に植えられるほか、建築材、器具材にも利用される。
「セン」
山地に生える落葉樹で、高さ20メートル位、枝に刺がある。葉は枝先に集まって互生し、径10~30センチメートルの大きさ。7~8月に開花し、淡黄緑色の径4~5センチメートルの花を付ける。果実は径4~5ミリメートルの球形で、10月頃には黒く熟する。公園林として親しまれているほか、建築、家具の建材としても使われる。
「シナノキ」
山地に生える落葉樹で、高さ20メートル程になる。葉は心円形で長さ、幅とも4~10センチメートル、先はとがっている。淡黄色の径1センチメートル程の花を6~7月に付ける。果実は灰褐色で短い毛に覆われており、5センチメートル位の大きさ。10月頃に成熟する。公園や街路樹として植林されているほか、建築、ベニヤ材としても利用される。
「トドマツ」
海岸近くにも生えるが主に山地に多い常緑樹。高さ20~30メートル、太さ60~80センチメートルになる。広葉樹やエゾマツとの混交林または純林をつくる。葉は線形、2センチメートル位の長さで、葉の裏には気孔線がある。雄花は紅色で黄色の花粉を出し、雌花は黄紅色または帯紫緑色、開花は5~6月で公園樹として親しまれているほか、建築、器具材、パルフ材などに利用される。
「エンジュ」
山地に生える落葉樹だが公園、街路にも植えられる。高さ15メートル程になり、太さは30センチメートル位になる。一般にエンジュと呼ばれていが、本当のエンジュは中国原産の木でイヌエンジユとは区別される。20~30センチメートルの羽状の葉を付け、若葉には葉抽と小葉の裏に細毛が密生している。黄白色の花を多数付け、実はさやに納まった豆果。床材、器具材、彫刻材に利用される。
「カエデ」
平地から山地まで生える落葉樹で、高さ20も程になる。葉は径5~15センチメートルの偏五角形で、花は6ミリメートルで黄緑色。5月に開花する。果実は長さ3センチメートル位で9月~10月に成熟する。主に公園、街路樹、器具、楽器材に使われる。
「カツラ」
平地から山地の沢沿い、やや湿った斜面に生える落葉樹。高さ20~30メートル、太さ1~2メートルになり、公園や街路にも植えられる。葉は広卵形が卵円形で新葉は紫赤色で、秋には黄葉する。花は雄雌とも紅葉色で5月上旬に開花する。樹皮は灰褐色で、ねじれるように深く縦裂する。主に庭園、公園樹、街路樹、器具材、基盤などに使われる。
「ナラ」
主に山地に多いが海岸まで生えている落葉樹で30メートル程の高さにまで育つ、葉は隋円形で、鋸歯状、長さは6~8センチメートルもある。5~6月に開花し、雄花序は黄緑色で尾状、雌花序は新枝の上部葉腋に黄緑色の花を1~3付ける。長さ2~3センチメートルのどんぐりが果実で、9~10月に成熟し緑色から褐色になる。材は硬く、木目も美しく、高級家具や建築材としても利用される。
「ニレ」
平地の湿った肥沃な土地に生える落葉樹。高さ30メートルにもなり、太さは1.5メートル程になる。長さは4~15メートルで先のとがった二重鋸状の緑の葉を付けている。果実は翼状の扁平で根元に卵型の実が付いている。緑黄色から褐色になり、6月には成熟する。公園、街路樹として親しまれるほか、家具、器具、楽器材として利用される。
「シラカバ」
高さ20~25メートル、太さ30~40センチメートルになる落葉樹。日当たりのよい所や火山跡地などに生える。葉は三角状広卵形で秋には黄葉し、雄花は尾状で下垂し黄褐色、雌花は直立し紅緑色で5月に開花する。主に庭園、公園、街路樹、工芸物、パルプ材、割り箸などに使われる。
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更新日:2023年03月24日